農業セミナー開催報告

25.5.30(木曜日)曇り、最高温度27度、最低温度18度
 
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5.26(日曜日)美味しい野菜作り(農業セミナー)を開催、約40名の方々が参加。
今回は、今まで参加していなかった方が多く、光延農園(種物屋)の募集を中心
にして集まった方が多かったため、最初からかなり実践的な受け答えとなった。
 
草木堆肥作りの実践
 
イメージ 2先ずは、あらかじめ集めていた野菜屑
草などを5メートル四方に広げ、
その上に、牛糞を敷き、さらに
葉や木屑(粉砕したもの)を乗せる。
 
この際、草などは均一に広げないと
群ができるとそこで発酵が止まる。
 
三叉鍬・フォークなどでの作業。
 
 
 
イメージ 3それを三叉鍬などで、均一に
混ぜ合わせる。
 
その際、少量での堆肥の発酵は
難しく、発酵酵素や微生物資材を
光延農園さんから提供を受け、
均一に撒く。
 
乾燥していたため、じょうろやバケツ等
で水を補給する。
 
イメージ 4混ぜ合わせたものを一箇所に
積み重ねて、さらに水を撒く。
その上に乗って、踏み込む。
(圧を掛けねば発酵が進まない)
 
踏み込む際にややジュッと音がする
のが良い。
 
水は積み込む都度撒く。
 
 
堆肥作りは酸素・水・圧が必要。草木の密度が必要、酸素が必要、水が必要、
三つのバランスが大切。
 
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堆肥の上に分厚いビニールを
かけて、この時季では約四週間ほど
一次発酵に時間を掛ける。
温度が70度程度まで上昇。
(微生物が増殖する際に熱が出る)
 
熱が収まってきたら、切り替えし作業。
酸素(場合によっては水の補給)を入
れてやり、今度は二次発酵。
(温度は50度前後になる)
 
二次発酵が収まってから、有機物残渣が多い場合(発酵が進んでいない場合)は
さらに三次発酵までさせるために又、切り返しを行う。
 
(ポイント)
完全発酵(有機物残渣が無く土のようになる)で、土の中に施肥しても微生物や
放線菌は活動を停止(若しくは死滅)しているため、中熟発酵で止める。
有機物残渣(微生物等の餌)が残り、温度が完全に低下していない状態(中熟)で
土の中に施肥すること。
 
このことにより、土ごと発酵(土作り)させ、固い土を微生物達に耕してもらう。
すると約三年かけて(年間2~3回施肥×三ヵ年)土は団粒構造という理想的な
土に変わって行く。
 
堆肥作りが終わり、畑の説明やトマト他の支柱の作り方などを勉強して、
狭間未来館へ移動。
 
イメージ 6化学肥料VS畜糞VS草木での
野菜作りの違いなどを説明。
 
要点は窒素量の多いほど、
野菜は成長していくが、栄養価は
逆に低下していく。
低窒素状態で育った野菜の成長
過程と糖質・ビタミン形成などの
生理現象を説明。
早い成長は野菜を薄くし、筋を
形成する(歯ざわりや食感の差)
等々を科学的(?)実践的に
説明する。(詳しくは佐藤自然農園のホームページ参照)
 
この段になると頭では理解するが、体が追いついていかないようだ。
野菜作りは頭で出来るものではなく、やはり実践で経験していかないと理解は
できない。私などもいまだにわからないことだらけ・・・
 
最後に、お待ちかねの試食タイム。
 
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女性スタッフによるむかし野菜の
料理の数々、ご苦労様!
 
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ワンプレートに7種類の野菜料理
 
 
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ごぼうと椎茸などの炊き込みご飯
 
黒豆ご飯
 
大根葉の菜めし
(一夜漬けにした大根葉を搾り、
乾煎りし、ご飯に混ぜ込む)
 
それと漬物各種、
 
ビーツと野菜のミネストローネ
 
今回は体調が優れず乗りが悪く、どうやら説明が難しく聞こえたようだ。
それでも流石に家庭菜園で鍛えて折られる方が多く、食事の後の座談会では
実践的な質問が飛び交う。
 
先人達が築いてきた露地栽培と草木堆肥の野菜作り、それこそ、本来の有機農業
であり、日本人の叡智を後世に伝えていこうとするこの試みが少しでも多くの方々
に受け継がれていけばと祈らざるを得ない。